(モルドバ フェテアスカ・アルバ100%)
私が世界地理を習ったときは、東欧と言えば北からソ連と接しているポーランド、チェコスロバキア、ハンガリー、ルーマニア、ブルガリア、そしてアドリア海に面しイタリアの対岸にあったユーゴスラビアだったように記憶しています。
それが現在、チェコスロバキアはチェコとスロバキアに分かれ、ユーゴスラビアにいたっては私にはもうさっぱりわからなくなりました。
そして、これらの国々と近接していたソ連だった地域から独立した国が北からエストニア、ラトビア、リトアニア、ベラルーシ、ウクライナ、モルドバですかね。
(全くの専門外なので間違っているかもしれません。)
モルドバは、ワインの発祥の地として有力なコーカサス地方の黒海を挟んだ対岸に位置します。
地理から考えれば当然ですが、紀元前3000年くらいには既にワインが生産されていたと言われています。
古代ローマでも愛飲され、その後ヨーロッパの王室御用達となり、ソ連時代はソ連の中で一番のブドウ栽培地域でした。
栽培面積の全体の約70パーセントが白ブドウ、そして同じく70パーセントが国際品種となっています。
でもあえてモルドバのワインを飲むのであればやはり土着品種でしょう。
黒ブドウでは、モルドバ土着品種の中で最も歴史があると言われるララ・ネアグラと、フェテアスカ・ネアグラ、白ブドウでは、白ブドウの中では最も歴史のあるフェアテスカ・アルバと、フェアテスカ・レガーラがその代表です。
それぞれ日本語に訳すと「黒い熟女」、「黒い乙女」、「白い乙女」、「高貴な乙女」となり、思わずその味わいからイメージできるものかを試したくなります。
モルドバワインは歴史的には色々と紆余曲折ありましたが、現在は高コスパなワインとして再び脚光を浴び始めています。