(フランス 南西地方 マルベック100%)
ボルドーの南、ラングドック・ルーションの北西に広がるワインの産地を南西地方と呼んでいます。南西地方とひとくくりするのはどうかと思うくらいにワインはバラエティに富んでいます。真ん中にブランデーの産地であるアルマニャック地区があり、それを囲むようにしてワインが生産されています。代表的なワインは、東側にあるカオール、西側のマディラン、スペインとの国境近くにあるイルレギーなどです。
カオールは、フランスで最も古いワイン産地の一つで、かつてはボルドーよりも人気を博していたこともありました。
地元でオーセロワと呼ばれるマルベックを70パーセント以上使用することが義務づけられていて、その色の濃さから黒ワインと呼ばれ、タンニンも多いことから、早飲みするタイプではなく熟成させるワインです。
マルベックは、かつてはボルドーの主要品種の一つでしたが、今やメインに扱うワインはフランスではカオールくらいしかありません。(第9回にカテナ・マルベックを頒布しましたが、マルベックはアルゼンチンでは代表的な高貴な品種としての地位を得ています。)
シャトー・デュ・セドールは、カオールのトップ生産者で、各種ワインガイドで高評価を得ており、また多くのミシュランの星付きレストランでオンリストされています。
このワインは果実味豊かで今でも十分に飲むことが可能で、新しいカオールの一面をうかがい知ることができます。