(フランス コート・デュ・ローヌ地方 シラー50% グルナッシュ45% ムールヴェードル5%)
E.ギガルは、トリヴィアのVol.20で扱いましたが、インポーターの説明が解りやすいので要約してみます。
『ギガル社の創業は1946年ですが、わずか半世紀で北部ローヌ有数の生産者として大成長を遂げました。
「ギガルの三つ子の兄弟」と俗に言われる単一畑のコート・ロティ「ラ・ムーリーヌ」「ラ・ランドンヌ」「ラ・テュルク」や、コンドリューの「ラ・ドリアーヌ」はギガルの名声を確固とし、とりわけこのふたつのアペラシオンにおいては他に並ぶもののない、圧倒的な地位を築いています。
初代エティエンヌ・ギガルは1924年、14歳の時に1781年創業の老舗メゾン、ヴィダル・フルーリィ社に入りワイン造りを修業し1946年に独立しました。
1961年にエティエンヌの後を継いだ2代目のマルセルは、80年代になって父エティエンヌがかつて奉公していたヴィダル・フルーリィ社を傘下に収め、これにより当時、ヴィダル・フルーリィ社が所有していたラ・テュルクの畑も手に入れました。
1995年にはコート・ロティの歴史的なドメーヌである「シャトー・ダンピュイ」を入手しました。現在ギガル社がリリースしているコート・ロティ・シャトー・ダンピュイは7つの区画からなり、コート・ロティを土壌的に隔てたふたつの丘、コート・ブロンドとコート・ブリュンヌ両方のテロワールをブレンドした調和のとれたスタイルとなっています。
さらに2001年にはジャン・ルイ・グリッパとド・ヴァルーイの両ドメーヌを吸収し、
サン・ジョゼフの「ヴィーニュ・ド・ロスピス」や「リュー・ディ・サン・ジョゼフ」、エルミタージュの「エクス・ヴォト」など新しいアイテムを生み出しました。
2006年にはドメーヌ・ド・ボンスリーヌに資本参加し、こちらは独立したブランドとして醸造および販売をしています。
今日ギガルはローヌ全体におよそ60haもの自社畑を所有しています。
前述の三つ子のコート・ロティは実に40ヶ月もの長期間にわたって新樽に寝かされるため、オーク樽の善し悪しはきわめて重要となります。
その品質を確実なものとするため、2003年以来、ギガルはシャトー・ダンピュイに樽工房を設え、年間に必要となるおよそ800のオーク樽を自製しているのです。
とかく単一畑のコート・ロティやコンドリュー、エルミタージュの上級キュヴェばかりに目が向きがちなギガルですが、メゾン共通のラベルで統一された、ネゴシアンもののアイテムも非常に質の高いものです。
コート・ロティ・ブリュンヌ&ブロンドはムーリーヌやテュルクでなくともギガルの底力を知ることのできる精緻な造りですし、最もベーシックなコート・デュ・ローヌでさえ赤はシラー、白はヴィオニエを主体とするところに、北部ローヌの造り手としての矜持を感じます。』
確かに、このコート・デュ・ローヌ・ルージュのコストパフォーマンスの高さは目を見張るものがあります。