(フランス ボルドー地方 カルメネール100%)
カルメネールと言えば、チリを代表するブドウ品種です(第14回頒布)。
しかし、原産はボルドーで、19世紀末のフィロキセラ禍以前はカベルネ・ソーヴィニヨンより主流のブドウとして扱われていたようです。
ボルドーではフィロキセラにより絶滅したと思われていて、長い間メルロと混同されていました。
チリにはフィロキセラ禍以前に伝わりましたが、やはりメルロと混同されていたようで、生産者がメルロだと思っていた内の半分くらいはカルメネールだったと言われています。
1990年代に入りチリでメルロと思われていたブドウがカルメネールだということが分かり、チリを代表する品種として世界に知れ渡るようになりました。
そしてボルドーでもカルメネールが生きながらえていることがわかり、最近は時々ワインに使用されているブドウ品種の表示にカルメネールの文字を見かけるようになってきました。
シャトー・ルクーニュはミラード社が所有していますが、そのオーナーであるグザビエ・ミラード氏が、2000年初頭からカルメネールの復活に着手し、今やボルドー最大のカルメネールの生産者となりました。
インポーターからの情報では、現在カルメネール100パーセントで造られるボルドーワインはこの1本だけとの事です。