(フランス ブルゴーニュ地方 サントネイ村 ピノ・ノワール100%)
ブルゴーニュの作り手は、大きく分けてネゴシアンとドメーヌに分けられます。
ネゴシアンは、多くの農家からブドウを買ってワインを造る生産者です。
規模は大きく、大量のワインを造ることができます。
すべてが高品質なワインと言う訳にはいかないので、ワインラヴァーからの評価は低くなりがちです。
しかし、天候不順や病虫害などでブドウが被害にあった時も、その被害を免れた農家からブドウを購入することでワインを生産することができます。
一方ドメーヌは所有している畑からのブドウでワインを造る生産者です。
小規模な生産者が多く、基本的には畑仕事、つまりブドウの栽培に細心の注意を払うので、
当然ブドウの出来は良く高品質なワインが生まれることになります。
しかし、自社畑がなんらかの被害にあった場合、ワインが生産できないというリスクを抱えています。
勿論、両方を兼業している作り手も数多く存在します。
大手ネゴシアンは自社畑を所有し、いわゆるドメーヌ物と言われるワインを生産しているのが普通です。
かの有名なルロワ社は、赤いキャップシールのドメーヌ物と、白いキャップシールのネゴシアン物、さらにはオーナーであるマダム・ルロワが自分で所有している畑から造るドメーヌ・ドーブネというワインを生産しています。
ジラルダン一家は、兄のジャック・ジラルダンがドメーヌワインを中心に造り、弟のヴァンサン・ジラルダンが(2012年に引退してワイナリーを売却していますが、造りは継承されているとの事)ネゴシアンワインを中心に造っていて、どちらもコストパフォーマンスで高い評価を得ている作り手です。
ヴィエーユ・ヴィーニュ(V.V.)とは、ブドウの古樹から造るワインのことで、特に定義があるわけではありませんが、ジャック・ジラルダンの場合は樹齢50年以上のもので、初めてV.V.を名乗ります。
ジャック・ジラルダンの本拠地であるサントネイ村は、白ワインで有名なシャサーニュ・モンラッシェ村の南に隣接し、古くから温泉地として有名でした。
全生産量の80パーセントが赤ワインで、秋に天候が変わりやすいことからヴィンテージの特徴を持ったワインができると言われています。
2013年は、生産者にとって難しい年と言われていますが、うまく造られていると思います。