(フランス コート・デュ・ローヌ地方 シラー100%)
私の大好きな作り手にE・ギガルと言う生産者がいます。
ギガルの代表作は、畑違いの3つのコート・ロティ。
1966年がファーストヴィンテージで、シラー89%、ヴィオニエ11%からなり最も女性的なラ・ムーリンヌ。
1978年がファーストヴィンテージで、シラー100%で造られる最も男性的なラ・ランドンヌ。
1985年がファーストヴィンテージで、シラー93%、ヴィオニエ7%からなる、私が愛してやまないラ・トゥルク。「ビロードのような」と言うワイン表現がありますが、私が初めてビロードを実感したのがこのラ・トゥルクでした。
ラ・トゥルクはファーストヴィンテージでロバート・パーカーから百点満点の評価を得ますが、トゥルクの畑を開墾し85年ヴィンテージのワインを仕込んだのがジャンヌ・ガイヤールの父であるピエール・ガイヤールでした。
ピエール・ガイヤールが目指すのは、ローヌらしい凝縮された果実味と良年のブルゴーニュのような繊細でエレガントな味わいのワインで、まさしくラ・トゥルクそのもの。
その父の仕事を、幼少のころから見て育ったジャンヌが造るワインはやはりローヌのシラーの特徴がよく出たものとなっています。
黒コショウに代表されるスパイシーな香りと、カサブランカの香りがすると思います。