(ジョージア ルカツィテリ100%)
ジョージアは元々ソビエト連覇の構成国で、1991年に独立し日本では2015年まではグルジアと呼んでいました。
トリヴィアVol.16のワインの歴史の項でも書きましたが、ワイン造りは記録として残されているのは古代オリエントのギルガメッシュ叙事詩が最古といわれていますが、ジョージアでは8000年前にワイン醸造の痕跡が見つかっており、ジョージアを含むコーカサス山脈一帯がワイン発祥の地として有力です。
ジョージアワインのユニークな特徴の一つは500以上もの土着品種が栽培されているということです。
代表的なところでは、白はルカツィテリ、ムツヴァネ、キシ、赤はサペラヴィ等です。
もう一つの特徴は、クヴェヴリと呼ばれる製造法です。
アンフォラという大きな素焼きの陶器にブドウの果肉、果皮、種子、果梗を一緒に入れ、ワイン貯蔵庫の地面に埋め、添加物を加えず発酵・熟成させると言う手法で、2013年には世界無形文化遺産に登録されました。(元々ワインはこのように造られていたといわれ、果皮を除いたり添加物を加えたりする発想がなかったと想像されます。当たり前ですがオーガニックワインができていました。)
最近白ワインを赤ワインの製法と同じように果汁だけでなく種や果皮も一緒に醸造して造るオレンジワインというのが流行っていますが、クヴェヴリで造った白ワインをイタリアの生産者が模倣してからブームになったようです。
先日行われたジョージアワインのイベントでは100種類ぐらいのジョージアワインが出品されていましたが、私が一番コスパに優れていると感じたのがこのワインでした。
インポーターの話によると、「ジョージアワインはまだ値付けの基準が確立されてないので、品質と価格が比例するわけではなく、この生産者は2014年創業と歴史が浅いから値段設定が低めなのではないか」とのことでした。