(ドイツ ファルツ地方 リースリング100%)
ドイツでは年間4億本を超えるスパークリングワインが消費されるそうです。
これは全世界で生産されているスパークリングワインの5分の1以上に当たります。
一人あたりの年間消費量は約4リットル。日本人一人あたりのワインの年間消費量が約2.5リットルですので、スパークリングワインだけですでに上回っていることになります。
スパークリングワインのドイツ語はシャウムヴァイン。これはフランス語のスパークリングワインにあたるヴァン・ムスーを直訳したものです。
シャウムヴァインの中で、一定の規定を満たしたものをゼクトと呼びます。
ゼクトは3つに分類され、単にゼクトと呼ばれるものはEU加盟国内で作られたブドウから造られたもの、ドイッチャー・ゼクトはドイツ産のブドウのみを使用したもの、ゼクト・ベー・アーは、ドイツ国内の指定栽培地域で生産されたブドウから造られたものです。
そして最近、醸造所、協同組合、生産者団体が自ら作ったブドウから生産するブドウ品種を表示したヴィンツァーゼクトと呼ばれる、より高品質な物を目指したゼクトがポピュラーになってきました。
ゼクトの生産方式は、大きく3つに分けられます。
シャンパーニュやクレマン、カヴァなどに採用されるシャンパーニュ方式、スプマンテによく採用されるシャルマー方式、ゼクト以外ではあまり聞かないトランスファー方式です。
トラスファー方式は、手間のかかるシャンパーニュ方式と、簡便なシャルマー方式のちょうど中間にあたるやり方で、瓶内2次発酵はおこなうのですが、最後に澱を取り除く際の手間を簡便にした方式です。
このゼクトは、ファルツ地方の中央に位置するダイデスハイム村で50年以上に渡りスパークリングワインを専門に造る醸造所によるシャルマー方式のゼクト・ベー・アーです。