(フランス ロワール地方 グロロー・ノワール100%)
ロワール川の下流の地区には、第9回に配布したミュスカデで有名なナント地区とその少し上流のアンジュ・ソミュール地区があります。
アンジュ地区ではグロロー・ノワールから造られる半甘口のロゼ・ダンジュー、ソミュール地区ではカベルネ・フランから造られる赤ワインのソミュール・シャンピニーが有名です。
そこに居を構えるドメーヌ・デュ・パ・サン・マルタンは有機農法を実践している家族経営のドメーヌで、樹齢の高いブドウの樹からワインを造っています。
このヴァン・ムスーはグロロー・ノワール100%で造られ、その製法はメトード・アンセストラルという方式で造られています。
これは、シャンパーニュと同じ瓶内2次発酵で造るのですが、1次発酵の時にその進行を減速し糖を残すことによって2次発酵の時に補糖もせず、さらには酵母も足さない、発泡酒の製法としては最も古典的なやり方です
通常、補糖を行うシャンパーニュの造り方と比べより自然な製法なため、ブドウのポテンシャルの高さが必要となります。
そこで収量を5大シャトー並みに抑えているので、生産量は年に1200本しかありません。
「バラ色の人生(ラ・ヴィ・アン・ローズ)」と言う名前もこのワインにぴったりではないでしょうか。