ニコライホーフ グリューナー・フェルトリーナ
2013

ニコライホーフ グリューナー・フェルトリーナ 2013

(オーストリア グリューナー・フェルトリーナ100%)
オーストリアのワイン造りの歴史は古く、フランスでワイン造りが始まる前の紀元前700年頃にはすでに造られていたという証拠となるブドウの種が発見されています。 その後、紆余曲折があり第2次世界大戦後に独立国になったオーストリアのワイン造りは、質より量の方針を取り、栽培が容易で収量の多いグリューナー・フェルトリーナというブドウが席巻します。 そして1985年に世界を揺るがすオーストリアワインの不凍液混入事件という大スキャンダルが起きたのですが、これを機に方向転換をしたオーストリアは世界一厳しいと言われるワイン法を作る等、ワインの品質向上に努め、今や世界を代表する高品質のワインを造る国という地位を確立するまでになりました。 現在、グリューナー・フェルトリーナはオーストリア独自の最も重要な品種として全生産量の約35%を占めています。 ニコライホーフは1971年からビオデナミを取り入れたビオデナミの先駆者。 ビオデナミとは、1920年代にオーストリアの思想家ルドルフ・シュタイナーが唱えた農法で、化学肥料や農薬を使わない有機農法に加え、天体の運行に合わせて自然界に存在する物質のみを由来とした肥料を使用し自然の潜在能力を引き出す農法のこと。 少しオカルトチックで色々と議論が交わされていますが、ビオデナミを採用している生産者は少なくともブドウの栽培に神経を張り巡らせているのは事実です。 ドメーヌ・ロマネ・コンティ社やドメーヌ・ルロワもビオデナミを採用しています。 フランスで初めてビオデナミをワイン造りに採用したのは、ロワールを代表する作り手のニコラ・ジョリーで、彼は2001年にビオデナミの団体を設立し、今やビオデナミの伝道師とも呼ばれていますが、その彼がビオデナミを始めたのが1980年ですので、ニコライホーフがどれだけ先駆者かがわかるというもの。 このグリューナー・フェルトリーナは、ニコライホーフの中で最もベーシックなワインですが、きれいな果実味とフレッシュな酸で構成され、ビオワインのマイナス要素を微塵も感じさせない、ビオデナミ生産者の手本となるようなワインです。

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