(イタリア バジリカータ州 アリアニコ100%)
バジリカータ州は、イタリアをブーツに例えるならちょうど土踏まずにあたる部分です。
ワインの生産量は多くなく、アリアニコから造るアリアニコ・デル・ヴルトゥレ・スペリオーレが2010年にDOCGに昇格しました
生産者のパテルノステルは、ワイナートの20号に詳しく掲載されていますので、以下それを参照します。
アリアニコは、高い潜在アルコール度数に達するため昔の醸造技術では完全に発酵させることは不可能でした。
ですから、バジリカータのアリアニコは微甘口の微発泡ワインでした。
それが暑いバジリカータでは好まれ、名物のサラミをつまみに飲む軽いワインでした。
ある時、ヴェネトの人間がバジリカータのアリアニコの優秀性に目をつけアマローネの強化用のブドウにアリアニコを買うようになります。
1925年にパテルノステルを創業したアンセルモ・パテルノステルは、「ヴェネトの人間が自分たちのアリアニコを素晴らしいと思うなら、自分たちの手で北に匹敵するワインを造ろう」と思います。
そこで息子のジュゼッペに正規の教育を受けさせ、ジュゼッペは辛口の高品質なワインを造る決心をします。
これが、アリアニコ・デル・ヴルトゥレの原型となり、今やパテルノストレのアリアニコはバジリカータを代表するワインとして知られるようになりました。(めでたし、めでたし)
パテルノステルは、ドン・アンセルモと言う名のワインを筆頭にいくつかのアリアニコ・デル・ヴルトゥレを生産しており、このジューヴは一番ベーシックなワインですが、十分にその良さがわかると思います。