ビーニャ・ファレルニア
カルメネール・レセルバ 2013

ビーニャ・ファレルニア カルメネール・レセルバ 2013

(チリ カルメネール100%)
先日、日本のワイン輸入量においてチリワインが王者フランスワインをとうとう上回ったというニュースが流れました。 これは、ワイン造りにおいてチリが様々な環境に恵まれているためコストパフォーマンスの高いワインが容易に生産できることに加え、日本とチリとの経済協定に起因するところが大きいと思います。 個人的な感想で言いますと、日本に入ってきているチリワインには数多くの良質なものがあるのも事実ですが、まだ玉石混合の感は否めませんので、スーパー等で買ったチリワインが必ずしも美味しいかどうかは微妙です。 カルメネールと言うブドウ品種は、ボルドー原産で以前はボルドーの主要品種だったのですが、19世紀のフィロキセラにより絶滅したと思われていたようです。 カルメネールはフィロキセラ以前にチリに輸入されましたが、外観が似ているメルロと長い間、混同されていました。 1994年に植物学者によりカルメネールとして再発見され、今やチリを代表する品種となりました。 (最近の試飲会で、あるボルドーワインの使用品種の欄にカルメネールと言う文字があるものを見かけました。第9回に配布したカテナ・マルベックについての説明文において、ボルドーの赤ワインに使用できる品種は、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロ、カベルネ・フラン、プティ・ヴェルド、マルベックの5種類と書きましたが、調べ直してみますとカルメネールも以前は主要品種だったため使用は可能ですが、存在しないと思われていたようです。ボルドーでもメルロと混同されていて、実際はカルメネールを使用していたことがわかり具体的に表記する生産者が出てきたようです。) このカルメネール・レセルバは、アパッシメントと言う製法で造られています。 アパッシメントとは、イタリアのヴェネト州でアマローネ・デッラ・ヴァルポリッチェラという高級ワインを造る際、収穫したブドウを陰干しし水分を蒸発させ糖度を上げる製法で、アパッシメントされたブドウから造るワインは独特な風味が生まれます。 現在は専用の部屋で陰干しすることが多いのですが、このカルメネール・レセルバはブドウを樹にならせたまま収穫を2か月遅らせアパッシメントを行います。 こんなことができるのも、ワイン造りに適した素晴らしい環境があってこそで、その分価格も抑えることができるのでしょう。 チリワイン恐るべし、です。

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