(フランス ロワール流域 中央フランス地区 ソーヴィニヨン・ブラン100%)
ソーヴィニヨン・ブランは、白ブドウではシャルドネに次ぐ国際品種で、作付面積が最も広いのがフランスで次がニュージーランドです。
黒ブドウで一番の国際品種であるカベルネ・ソーヴィニヨンは、ソーヴィニヨン・ブランとカベルネ・フランを掛け合わせたものです。
フランスにおける2大産地はボルドー地方とロワール地方で、以前は原産がボルドーと言われていましたが最近はロワールが起源というのが有力なようです。
ボルドーではセミヨンとブレンドされ造られるのが伝統なので、厳密に考えればソーヴィニヨン・ブランのワインといえばロワールになると思います。
ロワール川流域の生産地域の中で最も上流で造られるのが、川を挟み右岸と左岸に位置するこのプイィ・フュメと第16回で頒布したサンセールです。
どちらも、ソーヴィニヨン・ブラン100パーセントで造られます。
これら地域は、比較的リーズナブルなワインの産地ですがプイィ・フュメの中には高額で取引されている生産者が存在します。
現在のその代表は1982年創業のディディエ・ダグノーですが、古くから有名だったのはドゥ・ラドゥセット社でしょう。
同社のフラッグシップのバロン・ド・Lは、ロワールを代表するワインで、フランスや日本のグランメゾンのワインリストには必ずと言っていいほど載っています。
ソーヴィニヨン・ブランは、気候や環境の影響を受けやすく、ブドウの成熟度合いによって香りが変わると言われていますが、比較するに当たりこのワインをベンチマークにするとよいと思います。
プイィ・フュメやサンセールは、しっかりした酸で構成されレモン等の柑橘系とミント等のハーブ系の香りが特徴と言われていて、またプイィ・フュメはサンセールよりも華やかで複雑と言われています。