(オーストラリア 南オーストラリア州 マクラーレン・ヴェイル地区
シラーズ100%)
私がワインの仕事をしているのも、もともと食べることに興味があったからです。
学生の頃はお金があったわけではないので、随分とケーキ屋巡りをしました。
アルコールに興味がなく甘党の私にはピッタリでした。
20代前半の頃までは、ワインはフランス料理を食べる時のセットぐらいにしか考えていませんでしたし、ビールも乾杯で1杯だけ飲む酒と思っていましたので、間違いなく食べることに重点が置かれていました。
人から勧められたり、話題になったりすると、それこそカレーやラーメンに始まりフレンチ、イタリアン、中華等々毎日のように開拓していました。
まあ、再訪してもいいと思えるような店に出会えるのは5パーセントもありませんでしたが。
焼肉屋も同様で、当時少しでも話題になった焼肉屋はほとんど行ったといっても過言ではないと思います。
その中で再訪したいと思った3軒が、渋谷のゆうじ、鹿浜のスタミナ苑、白金の金竜山でした。
その後ワインを仕事にするようになって、縁あってゆうじのワインを選ぶことになりました。
焼き肉にはジャミーなオーストラリアのシラーズが定番なのですが、生産者がインターナショナルな味わいを求めるため、低価格帯でオーストラリアのシラーズらしいワインを探すのは至難の業となってしまいました。
第4回に頒布したブラックオパールはゆうじに納入する2代目のワインにあたるのですが、シラーズで納得いくものが見つからず、結局カベルネ・ソーヴィニヨンを採用しました。
(オーストラリアのカベルネ・ソーヴィニヨンは、シラーズと味わいが似ているものが多くあります。)
そのブラックオパールが生産中止になるということをインポーターから聞かされ、1年分ぐらいの在庫は確保しましたが、替わりのワインを探さなければならなくなりました。
1年間探し続けましたが中々納得いくワインに出会えず、カリフォルニアのカベルネ・ソーヴィニヨンを使うしかないと思っていた中、やっとブラックオパールの在庫がなくなるぎりぎりで見つかったイメージ通りのワインがこのシラーズです。
飲まれるときは是非焼き肉と合わせてみてください。