モリッツ ブラウフレンキッシュ グファンガ
2016

モリッツ ブラウフレンキッシュ グファンガ 2016

(オーストリア ブラウフレンキッシュ100%)
オーストリアワインの日本における輸入量は全体の0.1パーセントにも達しませんので、あまり飲まれる機会はないと思います。 ワイングラスのリーデルやロブマイヤーがオーストリアの会社なので、ワインでオーストリアと言えば、ワインそのものではなくグラスの方が皆さんお世話になっているのではないでしょうか。 オーストリアにおける最も重要な地場品種で全栽培量の3割程度を占める白ブドウのグリューナー・フェルトリーナを頒布した時(第18回)にも書きましたが、現在はワイン法が大変厳しく非常に高品質なワインを造っているのがオーストリアです。 代表的なブドウは、白ブドウのグリューナー・フェルトリーナと黒ブドウのツヴァイゲルトとブラウフレンキッシュです。 ツヴァイゲルトはオーストリアで最も栽培面積の広い黒ブドウで、1922年にツヴァイゲルト博士がブラウフレンキッシュとサン・ローランを交配して作った品種で、他国ではあまり栽培されていません。 マスター・オブ・ワインのジャシス・ロビンソン女史は、「ツヴァイゲルトの将来性は開発者のドイツ的苗字が障害になっていて、もし彼がドクター・ピノ・ノワールと呼ばれていたら事態は違っていただろう」と言っています。 オーストリアのワイン産地は、西部がブドウ栽培に適さない高山なので、東端部に集中しています。 オーストリアの生産地域面積の6割を占めるグリューナー・フェルトリーナの代表的産地のニーダーエスタライヒ州、オーストリアの赤ワインの半分を生産するブルゲンラント州、首都であるウィーンがあるウィーン州、南のスロヴェニアと国境を接する新興勢力のシュターヤーマルク州が栽培地域として認められています。 モリッツは、ブルゲンラント州のブルフレンキッシュの代表的産地のミッテルブルゲンラントに居を構え、2006年よりすべての畑でオーガニック栽培を開始したワイナリーで、フェルト製のエチケットを一枚一枚手で切り張りしています。 ツヴァイゲルトとブラウフレンキッシュの両方を生産していて、それぞれ特徴があり甲乙つけがたくどちらを採用するか散々迷いましたが、今回はブラウフレンキッシュを選びました。

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