(フランス ボルドー地方 ソーヴィニヨン・ブラン100%)
ボルドー地方と言えば、赤ワインの銘醸地ですが、シャトー・ディケムに代表される甘口貴腐ワインの産地でもあります。とは言え、甘口ワインの生産量はボルドーの全生産量の2~3%しかありません。
一方、辛口白ワインは、生産量は少ないとはいえ全生産量の10%程度はあります。
しかし、日本で白ワインを飲むとなると、フランスのブルゴーニュ、ロワール、アルザス、またはイタリアやニューワールドのワインを飲むことが多く、なかなかボルドーの辛口白ワインを口にすることは少ないように思います。
ボルドーの白ワインは、伝統的にセミヨンとソーヴィニヨン・ブランをブレンドして造られます。
セミヨンは酸味や香りが少なく甘口ワインを造るのに適した品種で、辛口ワインでの役割は、ボルドーの辛口白ワインの代表であるシャトー・オー・ブリオン・ブランのようなボディーのある長熟するワインを造ることにあります。
ですから、すっきりしたワインを造るときはソーヴィニヨン・ブランの割合が多くなり、このラ・クロワ・バトンはソーヴィニヨン・ブラン100%です。
魚介類やハーブ系の香りのする料理にワインを合わせるときは、ボルドーのすっきり系白ワインも候補として頭に入れておくといいと思います。
この、ラ・クロワ・バルトンは、マルゴー村の格付け3級のシャトー・キルヴァンを所有するシレー家と、サンジュリアン村の格付け2級のシャトー・レオヴィル・バルトンを所有するバルトン家がコラボして造っているワインです。