ラ・バロンヌ エチケット・ヴィオレット 2012

ラ・バロンヌ エチケット・ヴィオレット 2012

(フランス ラングドック地方 カリニャン100%)
フランスで自然派ワインを造ろうとすると、ボルドーやブルゴーニュと比べ地価の安い ロワールや南仏に土地を購入し一日中畑で仕事をするというのがパターンのようです。 フランスにドメーヌ・デ・ボワ・ルカを立ち上げた新井順子さんも、購入した畑はロワールでした。 新井さんは、仲間の自然派ワインを数多く日本に紹介しているのですが、その中で新井さんがウルトラ馬鹿(自然派ワインを造るのは非常に苦労が多いので、そんなことを喜んでやるのは馬鹿みたいという考えが根底にあります)と呼ぶのかブルーノ・デュシェンです。 デュシェンは、なぜかスペインとの国境のバニュルス(バニュルスは酒精強化した甘口ワインで有名な産地)で馬も入れないような岸壁の土地を購入し、スティルワイン(酒精強化されていない普通のワイン、それもテーブルワイン、つまりあまりお金にならないであろうワイン)を造っています。 しかし、醸造の天才と言われるデュシェンが造るワインの品質は抜群で自然派ワインの中で最も入手が難しいものとなっています。 そこで、もっとデュシェンのワインを日本のみなさんに味わってもらおうと、新井さんが仕掛け人となりデュシェンのネゴシアンもの(他の農家のブドウを買ってワインを造ること)として日本向けに造られたのがこのバロンヌシリーズです。 自然派ワインの多くはビオ臭と総称される硫黄の温泉のような、腐った卵のような好ましくない香りが多かれ少なかれ感じられます。 ある著名醸造家によると、ビオ臭のあるものは失敗作であると断言しており、確かにブルゴーニュの雄DRC社やルロワのワインにビオ臭を感じることはほとんどありません。 5,000円前後で購入できる自然派ワインで、デュシェンのワインはこの嫌な香りをあまり感じさせない数少ないワインだと思います。

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