(フランス コーロ・デュ・ローヌ シラー60% グルナッシュ40%)
コート・デュ・ローヌ地区は北部と南部に分けられます。
北部は、赤のコート・ロティ、エルミタージュ、白のコンドリュー、南部はシャトーヌフ・デュ・パプがその代表です。
この地区では紀元前からブドウが栽培されていました。
その後表舞台から消えますが、14世紀にアヴィニョンに法王庁が移転した「教皇のバビロンの捕囚」によりシャトーヌフ・デュ・パプ(教皇の新しい館)と呼ばれるようになったワインで再び名を馳せるようになりました。
しかし、私がワインに興味を持った1980年代では、北部のコート・ロティやエルミタージュは高級なワインの一角を占めていましたが、南部のワインは日常ワイン的な存在でした。
ちょうどそのころ多大な影響力を持ち始めたアメリカのワイン評論家のロバート・パーカー氏が、果実味豊かで濃厚という彼の好みの味わいであるシャトーヌフ・デュ・パプに高得点を与えるようになります。(パーカーポイントは、濃厚さが特徴であるローヌワインに点数が甘いと言われていて、実際ブルゴーニュワインが満点を獲得するのは至難の業です。)
そして90年代に入り色々な生産者が高品質な特別なキュベを作り始めると、パーカー氏はそれらの多くのワインに満点を与えたため、シャトーヌフ・デュ・パプは一気に高級ワインの仲間入りを果たしました。
シャトーヌフ・デュ・パプにとっては、まさに神様、仏様、パーカー様です。
リラックはローヌ川を挟んでシャトーヌフ・デュ・パプの対岸に位置し、南部ではシャトーヌフ・デュ・パプに次ぐワインの一つです。
その味わいはシャトーヌフ・デュ・パプに似ていて少しソフトにしたものと言われています。
ドメーヌ・ド・ラ・モルドレは1987年に設立された新しい作り手ですが、トップキュヴェのシャトーヌフ・デュ・パプ・ラ・レイヌ・デ・ボワの2001年ヴィンテージが満点を獲得し、スター生産者の仲間入りを果たしました。
そしてリラックにおいて、No.1の造り手と言われています。