(オーストラリア 西オーストラリア州 マルサンヌ73% ルーサンヌ27%)
オーストラリアは、6つの州と1つの準州に大きく分けることができます。
ノーザンテリトリーと呼ばれる準州を除く6つのすべての州でワインは造られ、生産地域は実に60地区を超え、その多様性がオーストラリアワインの特徴の一つとなっています。
西オーストラリア州は、生産量は多くありませんが、品質の高いワインで有名な産地です。
その一つに世界的な名声を確立したルーウィンエステートのアートシリーズ・シャルドネがありますが、かつてルーウィンエステートの栽培責任者としてワイナリーの名声に貢献してきたのが、リリアンのオーナーのジョン・ブロックソップです。
ルーウィンエステートはマーガレットリヴァー(地中海性気候)にありますが、リリアンはペンバートンにあり、その大陸性の気候からリリアンではフランスのローヌ品種(北部ローヌは大陸性気候)を栽培しています。
(リリアンの畑はペンバートンのはずれにあり、日本人はワイナートと言う雑誌が取材した時とインポーターぐらいしか足を踏み入れたことがないような場所で、オーナーのジョン・ブロックソップは頑固おやじらしくなかなか会うことも難しいそうで、このことからもリリアンがマニアックなワインであることが想像できます。)
フランスのコート・デュ・ローヌ地方では、北ローヌ原産の比較的収量は多いが酸の少ないマルサンヌと病気に弱く収量は少ないがワインの熟成を可能にする酸を持つルーサンヌがブレンドされ、エルミタージュ・ブランやサン・ペレなどの白ワインが造られてきました。
その伝統的ブレンドで造られたのがこのワインです。
魚介類のバターソテーやクリーム煮などと相性が良いとされています。