ル・オー・メドック・ド・ペデスクロー 2010

ル・オー・メドック・ド・ペデスクロー 2010

(フランス ボルドー地方 カベルネ・ソーヴィニヨン メルロ カベルネ・フラン)
ボルドーの格付けされたシャトーの多くはセカンドワインを造っています。 セカンドワインは、ファーストワインの品質を保つため、樹齢の若い木のブドウや(ある程度樹齢を重ねると、凝縮された良いブドウができると言われているのですが、ワインを造り続けるためには若木も当然必要となります。)、熟成過程でファーストの品質に満たないと思われるロットのワイン等で一般的には造られます。 ボルドーの有名シャトーでは、ファーストの品質を上げるため、近年ますますセカンドの割合が増えてきています。 更には、サードワインと呼ばれるものも増えてきました。 3種のワインを造っている最も有名なワインと言えば、5大シャトーの一つのシャトー・ラトゥールでしょう。 セカンドのレ・フォール・ド・ラトゥールは1966年から造られ、多くのセカンドに見られるようにシャトー内にはあるのですが決してファーストにはまわされない区画のブドウも使用しています。 サードは ポイヤック・ド・シャトー・ラトゥールと呼ばれ1973年、1974年、1987年にセカンドワインの品質に達していないワインから造られました。 1990年からは、セカンドのみに充てられる区画の若木も使用して毎年造られています。 シャトー・ラトゥールの場合、エチケットにも統一性があり、真のファースト、セカンド、サードワインだと思います。 しかし、世の中でよくサードワインと呼ばれているのは、シャトーがブドウを購入し自らのブランド名をつけ売っている物が大半を占めています。 醸造家などワインを造るスタッフや、ワイン造りの精神がファーストと同じと言うのが売りだったりするのですが、ファーストの品質を上げるための資金の確保等の企業経営の一環として生産していることは事実なので、サードと言うだけで購入するのは危険だと思います。 シャトー・ペデスクローは、元々はシャトー・ムートン・ロートシルトや、シャトー・グラン・ピュイ・ラコストの畑の一部を購入をする等して創設され、90年半ばにオーナーが代わり、品質が改善されてきているシャトー。 このワインを表するとすれば、サード的としか言いようがないのですが、2010年という当たり年とも相まって大変すばらしい出来に仕上がっていると思います。

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