ルーセット・ド・サヴォア キュヴェ・ガストロノミー
ジャン・ペリエ・エ・フィス2017

Roussette de Savoie Cuvee Gastronomie Jean Perrier et Fils 2017

(フランス サヴォア地方 ルーセット100%)
フランスのサヴォア地方は、スイスとイタリアと国境を接していて、かつてこの3か国にまたがって支配していたサヴォア公国の時代が長く、フランス領となったのは1860年と比較的最近の事です。 現在はスキーのリゾート地として有名です。 サヴォア公国時代はワイン造りが盛んでしたが、フランスに編入されると、南仏のワインとの競合、フィロキセラの災禍、2度の世界大戦等でワイン産業は衰退していきます サヴォアを代表するブドウ品種と言えば、白では別名アルテスといわれるルーセットとジャケール、黒ではモンドゥーズです。 日本では最近やっとちらほら見かけるようになってきましたが、以前はほとんど流通しておらずワイン好きにもあまり印象の無いワインでした。 以前、サヴォアのアヌシー湖のほとりにラ・メゾン・ド・マルク・ヴェッラというオーベルジュがありました。 オーナーシェフのマルク・ヴェッラは、ゴ・エ・ミヨというレストラン評価本で初の20点満点を獲得したシェフで、(ちなみにあのジョエル・ロブションも最高点は19.5点)ミシュランも3つ星を獲得していて、当時世界No.1のシェフと言われるうちの一人でした。 (一度引退した後レストランの場所を移し2018年にミシュラン3つ星に復活しますが、今年2つ星に降格。) 2005年に1泊だけしましたが、大変思い出に残るオーベルジュでした。 ディナーに提供されたスズキのホワイトチョコとレモングラスのソースはアプローチの仕方は違えどまるで照り焼きのような味わい、ルームサービスのモーニングは8,000円以上しましたが、ポットに入ったスクランブルエッグの中にはトリュフが山ほど刻んであり、チーズもワゴンで運んでくるような大きなホールが3種食べ放題と、他で経験したことが無いようなものでした。 ディナーのお目当ての一つであるワインリストはというと、当時イケイケの3つ星レストランだったため、ボルドーやブルゴーニュ等の有名どころは大変高い値付けでした。 地元のワインのページを見てみると、他ではお目にかかったことのないリストで、地場品種を使ったオールドヴィンテージワインがずらりと並んでおり、値段も元々安価なためか大変リーズナブルに思えました。 悩んだ末選んだのはルーセット・ド・サヴォアの1988年。 価格は16,000円くらい。 濃度髙く果実味豊かで複雑で、紛うことなき高級白ワイン。 「サヴォアにこんなワインがあるのか」と衝撃を受けた記憶があります。 残念ながらその後一度もサヴォアのオールドヴィンテージワインを見かけたことはありませんが、サヴォアのワインを一度ご紹介したく常々探していました。 しかし、マイナー地域のワインはコスパが悪いため中々叶いませんでした。 やっと見つけたのが最近輸入されたばかりのこのワインで、ジャン・ペリエ・エ・フィスはサヴォアで最初にワインをボトル売りした生産者です。

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