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ワインのトリヴィアル・パスートVol.19【 ブルゴーニュワイン 】

【 ブルゴーニュワイン 】

ブルゴーニュ地方は、赤ワインと白ワインの両方で有名な産地です。
赤ワインは、通常はピノ・ノワール単独で造られ、ボジョレー地区ではガメイから造られます。
一方、白ワインは通常はシャルドネから造られます。
北から順に生産地をあげますと、まず飛び地となったシャブリ地区があります。
シャブリは、世界一有名なワインかもしれません。
その南西に、ブルゴーニュでは珍しいソービニヨン・ブランから白ワインを造るサン・ブリ地区があります。
シャブリ地区から南東の少し離れたところに、黄金の丘と呼ばれるコート・ドール地区が広がります。
コート・ドールは、北のコート・ド・ニュイと南のコート・ド・ボーヌに分けられます。
コート・ド・ニュイ地区は赤ワインの銘醸地で、北からナポレオンが愛飲したと言われるシャンベルタンを擁するジュヴレ・シャンベルタン村、モレ・サン・ドニ村、ワインラヴァー憧れのミュジニーがあるシャンボール・ミュジニー村、ヴージョ村、泣く子も黙るロマネ・コンティを筆頭に数々の特級畑のあるヴォーヌ・ロマネ村、ニュイ・サン・ジョルジョ村で構成されます。
コート・ド・ボーヌ地区は、白ワインで名を馳せていて、北に白ワインの雄のひとつであるコルトン・シャルルマーニュを産するアロース・コルトン村(コルトンと言う特級の赤も産します)、南にムルソー村と、白ワインの最高峰のモンラッシェの畑のある、ピュリニー・モンラッシェ村とシャサーニュ・モンラッシェ村があります。
赤では、ボーヌ、ポマール、ヴォルネイなどが有名です。
そこから、また少し飛んでコート・シャロネーズ地区があり、白赤両方を産するリュリー、メルキュレ、ジブリー等は、新世界のワインが広まる前はデイリーワインとしてよく飲まれていました。最近は、アリゴテから造るブーズロンが注目されるようになってきました。
また少し飛んでマコネ地区があります。プイィ・フュッセやマコンが有名で、以前はやはりデイリーワインとして飲まれていましたが、今やそこそこ上等な位置づけとなってしまいました。
南の端にあるのがボジョレー地区ですが、ここの栽培面積はブルゴーニュ地方の半分近くを占めています。
北部に村名を名乗れる10のクリュ・ボジョレーが集中しますが、最近日本ではあまり人気がないようです。
基本的には単一のブドウから造るブルゴーニュワインは、ごまかしが利かず、以前は天候が悪いと悲惨なワインしか出来なかったようですが、現在は醸造技術等が発達したため、1995年以降はどのヴィンテージも楽しめるようになりました。
また、ブルゴーニュのボトルはなで肩ですが、ボルドーワインと比べタンニンが少なく澱があまり生じない為、ワインを注ぐ時にボルドーのいかり肩のような澱をためる部分が必要ないからだと言われています。