【 ワインとチーズ 】
ワインとチーズは相性が良いとされています。
私も若い頃、あまり深く考えずにワインとチーズを合わせて楽しんでいました。
しかし、ある時ソムリエの方から「ワインとチーズを合わせるのは意外と難しいんです。特に銘醸ワインは、チーズの香りがワインの邪魔をしてしまいます。」と言う指摘を受けました。
早速、最もポピュラーな白カビタイプのブリーやカマンベール、ウォッシュタイプ、シェーブルタイプ、青カビタイプ等のチーズと色々なワインを合わせてみました。
確かに、うまくマリアージュせず、どちらかと言うと両方の悪い部分を引き出し合う感じでした。
そこで私が出した結論は、「ワインとチーズは合わない」です。
とはいえ、ワインで食事をする時、1種類くらいはチーズが欲しくなるのも事実です。
そこで、私がお勧めするのはハードタイプのコンテ(牛)やミモレット(牛)です。塩味はしっかり効いていますが香りはさほど強くないタイプですので、大抵のワインには合うと思います。
その法則でいくとコンビニで買う昔懐かしプロセスチーズやおつまみチーズも相性が悪いわけではありません。
仲間同士のパーティーではこの手のチーズを食べることが多いと思われますので、皆さんワインとチーズが合わないと気付かないのかもしれません。
その他の合わせ方でいうと、鉄板となる法則は、同じ産地のワインとチーズを合わせることです。
シャンパーニュ地方であれば、シャウルス(白カビ 牛)やラングル(ウォッシュ 牛)があります。
ブルゴーニュ地方であれば、エポワス(ウォッシュ 牛)やラミ・デュ・シャンベルタン(ウォッシュ 牛)。両方とも、強めのチーズなので赤ワインは合わないかもしれませんが、ムルソーとかなら何とかなると思います。
アルザス地方ならマンステール(ウォッシュ 牛)、ロワール地方ならサント・モール、ヴァランセ、クロタン(シェーブル 山羊)、コート・デュ・ローヌ地方であれば、リゴット・ド・コンドリュー、ピコドン(シェーブル 山羊)、サヴォア地方であれば、ボーフォール(ハード 牛)がその地方の代表的なチーズです。
カマンベール(白カビ 牛)、ヌーシャテル(白カビ 牛)、ポン・レヴェック(ウォッシュ 牛)、リヴァロ(ウォッシュ 牛)はノルマンディー地方のチーズなので、シードルと合わせるといいと言われています。
また、牡蠣にはシャブリ等の決まり文句的なものでいえば、ロックフォール(羊)等の青カビタイプと、ボルドーのソーテルヌのような甘口ワインというのがあります。
皆さんも少し意識してマリアージュをさせていただければ、新しい発見があると思います。
街のスーパーでもよく見かける、パリ近郊のイル・ド・フランスで造られるブリー・ド・モーと相性のいいワインが見つかったら、そのワインと生ハムやドライフルーツを合わせてみて下さい。
私は間違いなく生ハムやドライフルーツの方が相性はいいと思います。
信じるか信じないかはあなた次第です。