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ワインのトリヴィアル・パスートVol.46【 垂涎のワイン・その他諸々 】

【 垂涎のワイン・その他諸々 】

スペイン
スペインの垂涎ワインといえば、リベラ・デ・ドゥエロのベガ・シシリアでしょう。
ベガ・シシリアは20世紀中頃にはすでに世界的に名を馳せていましたが、他のスペインの高級ワインの誕生は、というと1990年くらいまで待たなくてはなりません。
良年の複数のリザーブワインをブレンドしたトップキュヴェのウニコ・レゼルヴァ・エスペシャルと、良年のみに生産されるヴィンテージ入りのウニコが両巨頭ですが、人気はヴィンテージ入りのようです。
近年、誕生した高級ワインを列挙すると、リオハから、アルタディのヴィーニャ・エル・ピソン、ベンハミン・ロメオのコンタドール、ボデガス・ロダのシルシオン、リベラ・デ・ドゥエロから、ドミニオ・デ・ピングスのピングス、プリオラートからアルバロ・パラシオスのレルミータ、クロ・エラスムスのクロ・エラスムス、トロから、ヌマンシア・テルメスのテルマンシア、フミージャからボデガス・エル・ニドのエル・ニド等です。

オーストラリア
オーストラリアで古くから有名なのは、ペンフォールズのグランジとヘンチキのヒル・オブ・グレイスです。
どちらも1950年代から造られ始め、グランジはシラーズ主体でカベルネ・ソーヴィニヨンとのブレンド、ヒル・オブ・グレイスはシラーズ100パーセントです。
近年、話題になったワインはシラーズ主体のトルブレックのラン・リグ、クラレンドンヒルズのアストラリス、そして幻ともいえるクリスリングランド、ピノ・ノワールのバス・フィリップ等です。

ニュージーランド
ニュージーランドでは、垂涎とまではいきませんが高額ワインといったらプロヴィダンスでしょう。
プロヴィダンスは1990年に設立されましたが、すぐに日本でも話題になり、有楽町のフレンチレストラン、アピシウスで提供されたり、今はなき西麻布のフレンチレストラン、ザ・ジョージアン・クラブ(今は、オーベルジュ・ド・リル・トキョウ)がオーナーを招いての賞味会を開催したりしました。
オーナーは、シャトー・シュヴァル・ブランにあこがれ、カベルネ・フラン主体のワインを生産しています。
その賞味会でオーナーと撮ったポラロイド写真(時代ですね)が埃を被っていますが冷蔵庫に貼ってあります(笑)。

チリ
チリの高額ワインは、モンテスのモンテス・アルファ・エム、ケブラダ・デ・マクールのドムス・アウレア、コンチャ・イ・トロとシャトー・ムートン・ロートシルトのジョイントベンチャーのアルマヴィーヴァ、 エラスリスとロバート・モンタヴィとのジョイントベンチャーのセーニャと同じくエラスリスのチャドウィック等です。
高額とはいえ、なんとか手が届く範囲だと思います。

アルゼンチン
一般消費用のワインを主体としている生産国なので、唯一挙げられるのがカテナ・サパータです。
この手の高額ワインは日本市場もメインターゲットの一つなので、生産者が来日しアルゼンチン大使館でプロモーションを行ったりしていました。

その他、甘口ですが三大貴腐ワインのドイツのトロッケン・ベーレン・アウスレーゼ(特にエゴン・ミューラーが有名です)やハンガリーのトカイ・アスー・エッセンシアもワインラヴァーとしては経験しときたいワインです。