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ワインのトリヴィアル・パスートVol.57【 ブルゴーニュ(白ワイン)の畑 】

【 ブルゴーニュ(白ワイン)の畑 】

シャブリ村では、グランクリュ、プルミエクリュ、村名、プティ・シャブリと4つのカテゴリーに分かれていて、格付けが分かりやすいワインの一つです。
グランクリュには北から、ブーグロ、プルーズ、ヴォデジール、グルヌイユ、ヴァルミュール、レ・クロ、ブランショと7つの畑があります。
そして、プルーズとヴォデジールにまたがるムートンヌという畑をドメーヌ・ロン・デパキが単独所有していて、特級畑として名乗っています。
評価ではレ・クロが1番高く、それに次ぐのがヴォデジールと一般的には言われています。
プルミエクリュから1つと言われれば、フルショームでしょう。
シャブリの生産者では、フランソワ・ラヴノーとヴァンサン・ドーヴィサが2大スターです。

ムルソー村にはグランクリュがなく、プルミエクリュしかありません。
ムルソーにグランクリュがない理由については、格付け当時に生産者たちがグランクリュになることで税金が高くなることを嫌ったためという説がありますが、実際はよくわかりません。
ムルソーといえば、樽が効いてて濃厚なイメージがありました。
これは、1980年代にアメリカでシャルドネブームが起こり、ピュリニーやシャサーニュといったモンラッシェ系のワインよりリーズナブルな価格であったムルソーが人気となり、元々芳醇な特徴があった上にさらにアメリカ人好みに造られたという経緯があります。
今は、単一的な特徴は薄まり、生産者ごとにバラエティー豊かなワインが造られています。
ムルソーには21のプルミエクリュがあり、一番評価が高いのがペリエール、続いてジュヌヴリエール、シャルムで御三家です。
そして、グッド・ドール、ポリュゾ、ブシェールがこれらに続くとされています。
ペリエールの中で、ドメーヌ・アルベール・グリヴォーが単独所有するクロ・ド・ペリエールが特級昇格申請を出していて、ムルソー初の特級誕生かと噂されています。
ムルソーの生産者はコシュ・デュリとコント・ラフォンが2大スターですが、最近アルノー・アントの人気が赤丸急上昇です。

ピュリニー・モンラッシェ村とシャサーニュ・モンラッシェ村にまたがっているグランクリュにモンラッシェとバタール・モンラッシェがあります。ピュリニー村にはそのほかにシュヴァリエ・モンラッシェとビアンヴニュ・バタール・モンラッシェ、シャサーニュ村にはクリオ・バタール・モンラッシェがあります。
一番評価が高いのは、もちろんモンラッシェで、次にシュヴァリエ・モンラッシェが続きます。
プルミエクリュでは、ピュリニーのカイユレ、ドゥモワゼル、ピュセル、フォラティエール、コンベット、シャサーニュのブランショが高品質とされています。

ラドワ・セリニィ村、アロース・コルトン村、ペルナン・ヴェルジュレス村にまたがる地区から白の特級のコルトン・シャルルマーニュが造られますが、畑名を名乗らず良い意味でも悪い意味でもいろいろな味わいのワインがあるといわれています。

今は、どのグランクリュのワインも人気生産者の物は、飲み物とは言えないような価格になってしまいました。
私がワインにはまり始め頃は、DRCやコント・ラフォンのモンラッシェを含むモンラッシェだけを6~7本集めたモンラッシェの会とかを普通に開けたのですが、今や夢のまた夢になってしまいました。