(フランス 南西地方 コロンバール100%)
ブランデーは果実酒を蒸留したもので、通常はブドウを原料としています。
特に有名なのが、ボルドー地方を挟んで北に位置するコニャック地方で生産されるコニャックと南に位置するアルマニャック地方で生産されるアルマニャックです。
コニャックの主要ブドウ品種は、ユニ・ブラン、フォル・ブランシュ、コロンバールで、アルマニャックにはこれらにバコ・ブランが加わります。
使用比率でいうと、ユニ・ブランがコニャックでは90パーセント以上、アルマニャックでも50パーセント以上を占め、フランスではシャルドネの2倍と群を抜いて栽培されている白ブドウです。
どのブドウも糖度より酸度が高いため蒸留酒向けと言われていますが、ユニ・ブランはイタリアではトレッビアーノと呼ばれテーブルワインの典型的な原料で、イタリアでの栽培面積は白ブドウの3分の1程度を占めています。
サイゼリアの一杯100円の白のグラスワインはトレッビアーノから造られるワインです。
(因みに赤のグラスワインはモンテプルチアーノです。)
フォル・ブランシュやバコ・ブランはスピリッツの衰退とともに栽培面積が減少し消滅する方向にあり、スティルワインではまず耳にすることはありません。
コロンバールは、カリフォルニアではフレンチ・コロンバールと呼ばれ1990年代の初頭にシャルドネに追い越されるまでは同州で最も栽培されていたブドウで、南アフリカでも主要なブドウ品種です。
フランスでは南西地方全域で現在も栽培されていて、ボルドーでは補助品種としてブレンドに使われています。
近年、ワイン新興国のタイでも生産され酸度が高いのでエスニック料理との相性が良いとも言われています。