(イタリア モリーゼ州 ティンティリア 100%)
イタリア20州のうちのいよいよ19州目の紹介でコンプリートにリーチがかかりました。
モリーゼ州は、1964年にアブルッツオ州から分離してつくられた州で、人口もヴァッレ・ダオスタ州に次いで少なく、影の薄い州です。
モリーゼ州のワインは、リグーリア州やヴァッレ・ダオスタ州と同様に、地元消費がメインなためコスパに優れないというのが難点で、どうしても後回しになっていました。
代表するブドウは、といえば地場品種のティンティリアがあります。
このブドウは18世紀初頭にモリーゼの地に持ち込まれ、色が濃くしっかりしているため、モリーゼ最上のワインとしてまたアッサンブラージュ用ワインとして重宝されたようですが、その収量の少ないことによりだんだんと忘れ去られていった存在でした。
1990年代に入ると、各地で忘れ去られた地場ブドウの発掘が始まり、ティンティリアも
見事復活を果たし2011年にティンティリア・デル・モリーゼはDOCに認定されています。
ティンティリアには何人かの代表的な生産者がいます。
私が、初めてティンティリアのワインを飲んだのはその代表的生産者の一人であるデューヴァのものでした。
ティンティリアはイタリア語で染みという意味があるらしく、デューヴァのエチケットには染みらしきデザインが施され、右下の隅にモリーゼ州の形をした染みがあるというオシャレなものだったのですが、残念ながらエチケットが変更されてしまいました。
このチプレッシも代表的生産者の一人で、ティンティリア復活に多大なる貢献をしています。