(イタリア ヴェネト州 ピノ・ネロ100%)
イタリアワインの特徴は多様性で、地場ブドウの宝庫と言われています。
黒ブドウを栽培面積で見ると、1位がダントツのサンジョベーゼ、次いでモンテプルチアーノ、3位にはスーパートスカーナで飛躍したメルロが食い込みます。
以下、ネロ・ダーヴォラ(第15回頒布)、カベルネ・ソーヴィニヨン、プリミティーヴォ(第29回頒布)、ネグロアマーロ(第26回頒布)、アリアニコ(第19回頒布)、ヴァルポリチェッラに使用されるコルヴィーナ(第22回頒布)で、ベスト10を構成します。
11位以下はシラー、カベルネ・フランと国際品種が続き、ドルチェット、クロアティーナ
(別名ボナルダ、唯一の未頒布)、ネッビオーロと、ここまででベスト15です。
バローロ、バルバレスコに使用されるネッビオーロの順位が意外と低く、高貴で希少な品種と言われるのが頷けます。
そして、サルデーニャで栽培されるカンノナウ(第30回頒布)がきて、やっと17位にピノ・ネロが登場します。
ピノ・ネロは、イタリア北東部とフランチャコルタを有するロンバルディア州が主な産地で、スプマンテに使用されることが多く、スティルワインでは他国とは違いあまり高額なものはありません。
フランチャコルタで有名なカ・デル・ボスコ社のピネーロがピノ・ネロでは一番高額な部類ですが、それでも1万円程度で購入できます。
では、ピノ・ネロから造られるカジュアルなワインの品質は、と言うと、決して悪いものではなく、大抵はイタリアらしい包容力のあるワインに仕上がっていて、和食にもマリアージュすると思います。