(チリ カベルネ・ソーヴィニヨン100%)
日本におけるワインの国別輸入量は2015年にチリがフランスを追い抜いて1位になってから徐々にその差を広げ独走態勢に入っています。
チリは、ワインにとって天国のような環境でコストパフォーマンスに優れたワインが生産できる上に、日本との条約によって関税でも有利な事が独走の要因となっています。
また、歴史的にいえば、同じ条件のように思えるお隣のアルゼンチンが国内消費のワインを生産していたのに対し、チリはワインを輸出目的として生産していました。
ですから、アルゼンチンが安価なテーブルワイン専門なのに対し、チリはテーブルワインからプレミアムワインまで幅広く造っています。
今では、日本でもチリワインは安くてコスパのいいワインという認識ですが、日本に入り始めた25年ほど前は、日本のインポーターは、どちらかというと高級ワインにフォーカスを当て広めようとしていたように思います。
モンテスのモンテス・アルファ・エム(1996年ファーストヴィンテージ)、ケブラダ・デ・マクールのドムス・アウレア(1996年)、コンチャ・イ・トロとシャトー・ムートン・ロートシルトのジョイントヴェンチャーのアルマヴィーヴァ(1998年)等々が、騒がれていた記憶があります。
エラスリスは1870年創業で他に先駆けて高級ワインに着手し、1983年ファーストヴィンテージのドン・マキシミアーノ・ファウンダーズ・リザーヴをはじめとして、ロバート・モンタヴィとのジョイントヴェンチャーのセーニャ(1995年)や、チャドウィック(1999年)、カイ(2005年)等を次々にリリースしました。
1979年がファーストヴィンテージのシャトー・ムートン・ロートシルトとロバート・モンタヴィのジョイントヴェンチャーのオーパス・ワンが大成功を収めていたので、それぞれが2匹目のどじょうを狙ったのがアルマヴィーヴァとセーニャで、フレスコバルディとロバート・モンダヴィのジョイントヴェンチャーの1993年がファーストヴィンテージのスーパートスカーナのルーチェと共に、当時ずいぶんと話題になりました。
エラスリスと言えば、カベルネ・ソーヴィニヨンですので、その片鱗を味わってみてください。