(フランス 南西地方 マルベック100%)
今年の1月26日、国立原産地名称研究所(INAO)は、ボルドー地方における赤ワイン用ブドウの新品種4種と、白ワイン用ブドウの新品種2種の使用を正式に承認しました。
今まで、赤ワイン用のブドウは、カベルネ・ソーヴィニヨン、カベルネ・フラン、メルロ、マルベック、カルメネール、プティ・ヴェルドの6種、白ワイン用のブドウは、セミヨン、ソーヴィニヨン・ブラン、ソーヴィニヨン・グリ、ミュスカデル、コロンバール、ユニ・ブラン、メルロ・ブラン、モーザックの8種が認められていました。
それに加えて、赤はアリナルノア、カステ、マルスラン、トウリガ・ナショナル、白はアルバリーニョ、リリオリラが承認されました。
これは気候変動に対応するための処置だそうです。
さて、今回のワインのマルベックですが、ボルドーでは現在はあまり使われていません。
フランスでは、南西地方のカオールに使われる品種で、カオールは70パーセント以上のマルベックの使用が義務付けられています(第20回で頒布)。
また、アルゼンチンでは高貴なブドウとして、その地位を確立しています(第9回で頒布)。
マルベックは、ポリフェノールの含有率が高いため色の濃いワインでき、カオールは黒ワインと呼ばれています。
このワインは、カオールのような屈強なワインではなく、カシスリキュールのような香りがし、少し粉っぽいタンニンはありますが果実味が豊かでバランスのいいワインです。