(フランス ラングドック地方 グルナッシュ75% シラー20% カリニャン5%)
ワインの表現は言ったもん勝ちのところがあるので、私は明らかに特徴のある香りとか味わいがある時以外は、なるべく客観的事実だけを書くようにしています。
田崎真也さんのエポックメーキング的なコメントとして、「小さい頃、追いかけっこをしていて転んで、つかんだ草についていた土の香りがします。その時に石の下で死んでいたカブトムシのニオイが急に浮かんできました。」というのがあります。
多分ワイン用語でいう腐葉土の香りのことを言っていると思うのですが、東京23区で一番の辺境と言っても過言でない板橋区で育った私でも、カブトムシは憧れの存在で、手に入れるには買わなければならなかった者からすると、伝説的な表現ですらサンドイッチマンではありませんが「ちょっと何言っているか分からない。」という感じです。
でもたまには、ということで以下、インポーターのこのワインについてのテイスティングコメントをコピペします。
「ダークチェリーとプルーンの濃厚な果実味、ブルーベリーのコンポート、そしてミックスベリーのジャムを添えたヨーグルトのニュアンス。シナモンと胡椒を少々。一口飲んだ瞬間に口中に広がる深みのある果実味、なめらかな飲み心地とともに奥行きを増していく立体的な味わい。タンニンの存在感はありながら決して渋すぎず、そのゆったりとしたエレガントな佇まいに気品を感じます。飲むほどに艶めき深みを増しつつも、ほどよい軽やかさと爽やかさがあり、心地よい浮遊感をもたらす余韻。スタイリッシュながら地に足着いた安定感のある旨さ。」