(イタリア アブルッツオ州 カベルネ・ソーヴィニヨン100%)
5大シャトーのあるボルドーのメドック・グラーブ地区に代表される左岸は砂利質土壌でカベルネ・ソーヴィニヨンに適していると言われている一方、ペトリュスやル・パンがあるポムロール地区に代表される右岸は粘土質土壌でメルロに適していると言われています。
しかし、イタリアのメルロワインの代表であるレディガッフィやメッソリオを造ったスター醸造家のルカ・ダットーマは「ボルゲリと比べれば、ボルドー右岸は砂地だ」と言っていて、私も自身の経験からボルゲリに限らず「イタリアンメルロ恐るべし」という印象があります。
カベルネ・ソーヴィニヨンは、もちろんスター品種なので、サッシカイアやソライアをはじめとしてイタリアワインでも多数使用されていますが、イタリアでは国際品種の中だとやはりメルロの方が良いワインに出会うことが多いように思います。
今回は、無くは有りませんがイタリアでは珍しいカベルネ・ソーヴィニヨン100パーセントのワイン。
このカベルネは、ボルドーのような厳格なキャラクターではなく、カリフォルニアとも違うイタリアらしい大らかな暖かいワインに仕上がっていて、広範囲な食材に合うと思います。
イタリアで造るとカベルネもこんな風になるんだ、と思ったワインでした。