(イタリア トスカーナ州 サンジョベーゼ65% メルロ25% カベルネ・ソーヴィニヨン10%)
イタリア人は情熱的な印象がありますが、生産者も例外ではない気がします。
そもそも、スーパートスカーナというのは、規定概念にとらわれずにただただおいしいワインを追求しようと生産者が思ったことから生じたムーブメントでした。
ソアヴェの革命児と呼ばれるアンセルミは、ソアヴェの底上げに苦心しましたが、多くの生産者たちが相変わらず大量生産した凡庸なソアヴェを造っていることに嫌気がさし、1999年にDOCから脱退し、自身のワインはソアヴェを名乗っていません。
このファットリア・ラ・マッサも、2003年にキャンティ・クラシコ協会から離脱しました。
キャンティ・クラシコ地区はガッロ・ネーロ(黒い雄鶏)の産地で、協会のトレードマークはガッロ・ネーロをモチーフとしたものです。
キャンティ・クラシコのボトルには必ずそのマークを印刷したシールが貼ってありますので、皆さんも目にしたことが有るのではないでしょうか。
このワインの裏ラベルには、鶏を焼くシーンが描かれており、日本だと脱退してもこんな過激なことはしないと思うのですが、イタリアらしいといえばらしいのかもしれず、思わず笑ってしまいます。
尖っている生産者だけあって、ワインはとても品質が高いと思います。