(イタリア トスカーナ州 サンジョベーゼ80% メルロ20%)
ヴェネト州を代表するワインであるアマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラの製法として、アパッシメントというのがあります。
アパッシメントとは、ブドウを風通しの良い部屋で3か月から6か月ほど陰干しして糖度を高め、半分乾燥した状態のブドウからワインを造る製法のことです。
その簡易版として、アマローネの搾り粕とフレッシュな赤ワインをブレンドして再発酵させるリパッソという製造方法もあります。
リパッソで造られたヴァルポリッチェラは第22回で頒布しました。
この二つの製法はよく耳にしますが、キャンティにはアパッシメントより歴史のあるゴヴェルノという製法があり、その製法で造られたのがこのワインです。
ゴヴェルノ製法とは、干しブドウ状まで乾燥させ糖度の高くなったブドウ、又はそれを圧搾したマストをすでに出来あがったワインに加え、再びゆっくりと発酵させるというものです。
これらのワインは辛口に仕上げても、甘くはないのですが甘口ワインのニュアンスが残っているのが特徴です。
バルバネーラは、伝統的な製造方法を採用しつつ、バリックで熟成させるという新しい手法を採用し、新時代のトスカーナを代表する作り手です。