(スペイン カタルーニャ州 カリニェナ55% ガルナッチャ35% シラー10%)
このワインのインポーターの謳い文句は、イギリスのワイン評価本のデカンターで92点、スペインのワイン評価本ギア・ペニンで91点を獲得というものです。
ギア・ペニンは1990年創刊で、スペインで最も権威のあるワイン評価本で、日本でもよくイベントが実施されているので皆さんも耳にしたことがあるのではと思いますが、デカンターは日本では未発売なのであまりなじみがないのではないでしょうか。
デカンターは、1974年創刊の世界90か国以上で販売されている月刊誌です。
デカンターが2004年から開催している国際的なワインコンテストのデカンター・ワールドワイン・アワードは、今や出品数の一番多いコンテストとなっています。
2022年は、18244本がエントリーし、最優秀賞が50本、プラチナ賞が163本、金賞が678本、銀賞が5898本、銅賞が8069本選ばれています。
選ばれなかった3386本は何だったのかというツッコミはさておき、95~100点で金賞、90~94点で銀賞、86~89点で銅賞、そして最優秀賞、プラチナ賞は金賞のなかから選ばれることになっています。
ロバート・パーカーが出現して以来、ワインを100満点で評価することが定着していますが、学校のテストでは、日本やアメリカでは100点満点、ヨーロッパでは20点満点が採用されています。
レストラン評価本で、ミシュランのライバルでもあるゴ・エ・ミョーもフランスの雑誌なので20点満点です。(現在のフランス版は5段階評価)
デカンター誌も2012年までは20点満点でしたが、発行部数の半分以上が海外向けのために100点満点評価に変更したと発表されていましたが、ワインの評論においては常にイギリスとアメリカとがライバル関係にあるため、アメリカに屈したとか言われました。
ワインの100点満点評価はわかりやすいと一般的には思われるのかもしれませんが、私はマイケル・ブロードベントの5段階評価の方が断然しっくりきます。
このワインの産地のDOエンポルダは、フランスの国境まで20㎞、地中海まで5㎞のところに位置し、エンポルダからフランスまで広がる海岸はコスタ・ブラバと呼ばれ、あのエル・ブジがあった場所です。