(イタリア カンパーニャ州 ファランギーナ100%)
カンパーニャ州の白ワインといえば、グレーコ主体で2003年にDOCGに昇格したグレーコ・ディ・トゥーフォとフィアーノ主体で同じく2003年にDOCGに昇格したフィアーノ・ディ・アヴェリーノです。
DOCであるファレルノ・デル・マッシコはアリアニコから造られる濃縮感のある赤と、ファランギーナから造られる優美な白が有名です。
ファランギーナは、長い間忘れられていましたが近年復活を遂げた白ブドウで、3000年ほど前に古代ギリシャから持ち込まれました。
ファレルの地は古代ローマ時代にはアジェル・ファレルヌスとして知られ、ファランギーナを原料とするファレルノ産のワインは当時としては稀有な熟成させて飲むワインで、皇帝や貴族にもてはやされた富の象徴で、中世まではグレーコやフィアーノよりも広く飲まれていたようです。
2001年設立のファットリア・パガーノは、インポーターのホームページを要約すると「ファレルノ・デル・マッシコの歴史的文化的価値を自覚し、2000年前の古代の人々と同じように手間を惜しまず、最高のワインづくりをするという哲学を持った生産者」です。
ちなみにエチケットの人物は、共和制ローマ期の抒情詩人のカトゥルス(私は知りません。)だそうです。