(ドイツ ファルツ地方 ピノ・ノワール100%)
ドイツワインは、以前は90パーセント以上が白ワインで、甘いものほど高級だった時代がありましたが、世間の嗜好の変化に伴い、現在は栽培面積の全体の3分の1が黒ブドウになっています。
また、いわゆる高級ワインの生産量の全体に占める割合は、フランスが35パーセント程度なのに対しドイツは90パーセントを超えています。
随分と昔の話ですが、私が新入社員の時に、イベントを担当するセクションに配属され、夜中にモーターショーの建て込みの現場に行くことがありました。
日本メーカーのブースはオープンに間に合わせるべく多くのスタッフが突貫作業しているのに対し、外国車のゾーンは、各社全然仕上がってないのに誰もいない状態でした。
しかし、BMWのブースだけは職人のような人が黙々と作業していて、「ドイツ人は違うね」って先輩が笑っていた記憶が残っています。
私の中では、ドイツ人は日本人と同様、真面目できちっとしたイメージがあり、それがワインづくりにも反映されていて、どのワインを飲んでも手抜きの無い品質の高いワインという印象があります。
それゆえ、どうしても価格は高めになってしまい、「ドイツのピノ・ノワールはいいんだけど値段が」という状態が続いていました。
今回、このワインを試飲し、とうとうドイツのピノ・ノワールでも品質の高さを保持したまま、価格のリーズナブルなワインが登場してきたなって、実感したワインです。